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ふるさとは世界の窓口

みんなが持っているふるさとが実は世界を知る窓口なのだ。どうして今まで気づかなかったのだろうか。あまりにも外へ外へと進んでいくことが優先してしまったのではないだろうか。

世界の実態を知るには、己のふるさとを知るのが一番だ。そこにすべてが詰まっている。みんながみんなのふるさとの実情を正確に伝えることで、この社会の様子がわかる。そのためにはどんなことをしなければならないのか。ふるさとをよく研究することだ。どう変わったのか。人々の心がすさんでいるのか。それとも笑みをたたえて自然の恵みに感謝しているのか。自分の住むところを楽園だとか、最高の土地だとか、みんなが考えていたら、それはこの世界全体がよくなることだと、私は考えている。

そんなことありえない。声がいまにも聞こえそうだが、だれかがではなく、自分たちが何かを地道にやっていくことがこの世の中を少しでもよくしていくことにつながるのではないか。きっと隣町がいいと思っている人たちもいるだろう。どこがどういう風にいいのか。そういうところを探そう。いいところがあれば、少し劣っているところもあるだろう。人々の生活そのものは昔から変わらないはずだ。赤ん坊として生まれてきて、子供になり、大人になる。その過程でいろいろと学ぶことがある。みんな毎日の活動のために食べる。寝る。問題を抱えて解決に挑む。家族を作り、グループ社会で生きる。親になり、老いる。そして終わる。それだけのことである。

みんながそういう自然な生活を送れる社会を作るのは、昔から同じである。それは生活の場がふるさとになる。ふるさとはみんなの望む世界への窓口なのだ。だから大切にしていかなければならない。私はそう思う。

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