被災者のこころ・・・
災害を受けたひとたちの心理は複雑であろう。
助かったことはたしかに最悪の状況を回避したということであり、うれしいことだ。
でも、そこに知り合いが行方不明だったり、家族、息子や娘がまだあっていないなんていう状況ではとても、外部の他人にわかるものではないのだ。
わかってたまるか・・・という心理はどこの被災地でもあるということだ。確かに何故俺なんだということは、いつまでもどんな災難でもある共通のことだ。絶対他者にはわかるはずはない・・・のだ。
私もそう想う。
でも、つい忘れていた。
TVで被災地の状況とか、被災者へのインタビューでいろいろと支援したい旨の想いを伝えようとしている記者たちは国民を代表して取材しているのだという自負があるのだけれども、果たして被災者のほんとうの心理というものを理解しているのだろうか。
個人的な状況はみんな異なるのだ・・・。
とくに、今回は複雑だ。原発は放射能との戦いだ。親族とか知り合いにはそんな危険な仕事にはついてほしくない。早く退避してほしいと願うばかりだが、だれかがやらねばならないという国としての問題なのだからということもある。
任務をこなすと自衛隊員や東電の関係者、警察、消防庁の職員は言わざるを得ないのだが、家族の胸の内は複雑だろう。
でも、そこに居合わせることは自分一人で決めて出来ることでもないのだ。社会のためになりたい、ヒトのために働きたい・・・そういう志があって、その職業を選び、その場にいるのだ。
だから、わたしたちがいくら、そこで働きたい、危機下に役立ちたいと願っても、不可能なのだ。訓練と協力なプロ意識がなければ務まらないし、足手まといでしかない。
ここは、国民ひとりひとりが、そこで任務にあたっている立場のプロたちに、祈るしかない・・・。危険はわかるのだし・・・。
被災者のこころも、それを原発、地震、津波という複合的な状況で対策に当たる救難隊のこころも十分に考えて行かなければならない。
わたしたちが言えるのは、ありがとう・・・ということだけかもしれない。
ありがとう・・・、ほんとうにありがとう・・・・。
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