国難は民難
東日本大震災の影響は計り知れないものがある。
津波の映像は、とても信じられないものだった。
すべてを飲み尽くすその濁流は、ほかの国でおこった大津波ともまた違う勢いを伴って増幅されていた。
リアス式海岸という特殊な地形は、津波のエネルギーを増幅して尖鋭化した。
そんな災難の時に、この国のリーダーになるひとは、徹底して不器用で頑固で偏屈ものでなければならない。
どんな誘惑にもどんな挑発にも決して怒りをぶつけてはいけないだろう。でも、そんな人間はいないのが現実だ。だから、いろいろと挑発する人間がいる。この国は自由に意見を主張できるのだ。
でも、そこにルールがある。
みんなのために精いっぱい全力を尽くしてその任務を遂行しようとしているひとは、みんな同じなのだ。危機が顕在化したとき、リーダーの胸には、国民のことしかないのだ。自分のこととか政党のこととか、そんな私利私欲なんてまったくないと、私は信じている。
われらのリーダーのお顔をみてみればよくわかる。政治家は他人にこころのうちをのぞかせないなんて言われるが、そんなことも関係ないのだ。そこに災難がある。国民が困っている。未曽有の天災にさいなまされているのだから、そこに出来る限りのことをやろうと努力しているのだ。
防災基本法、国民保護法や、その具体的なプランがあるのだが、東海が主流であり、三陸沖アリュウシャンもあるし、東南海、南海もある。また、東海と東南海、そして南海の南海トラフでの地震が同時に発生する危険性は指摘されていた。でも、福島沖での地震はなぜか白紙のままであるのが不思議でしょうがない。
これには、理由があるのだろう。
まさに福島原発の第一と第二が東電のものであるということとも関係しているのではないか。電力企業とは、大きな力を持っており、経済界での発言力も大きいと言われる。
でも、自然災害の想定でこの社会災害の規模は大きくかわる。企業の提供するサービスの品質に問題ないということを証明するには、最大限の想定をしているということがスタートとなる。
そこに大きな間違いがあるというのは、今、多くのひとに理解されだしているものの、こういうことが現実に発生しないかぎり、リスクコミュニケーションという手段で、庶民はいとも簡単に説得されてしまう。
難しいことはどうでもいい。安全であること、将来とも子供たちにとっても安心できる社会であることに問題があるかないか・・・という点において、その時点で「問題ない・・・、ただしいろいろな条件があり、それが正しいならば・・・」ということなのだ。
だから結論は安全ではないかもしれない。安心はできないかもしれない。だれにもわからないということなのだ。
現実に災害の想定は難しい。まったく新たなこともあるだろう。宇宙人が攻撃してきたとかいうこともあるかもしれない。そして、それが現実には隣国とかテロ国家である可能性もある。信じていたのに、まさか攻撃してくるとは、とても信じられない・・・なんていうこともある。
現実に原発とか国家の重要施設は、陸海空という防御が必要なのだ。9.11でも明らかなように、普段あるもの、つまりAAの飛行機を乗っ取り国際センタービル二つを破壊したと同様に、原発を空から攻撃するなんていうのは、意外にやさしいことであろうか。いくらスクランブルしてもそれがハイジャックされた飛行機なら、防御の盲点となりやすいだろう。
国難であり、民難だと識者はいう。
原発については、人類がコントロールするにはとても難しすぎるともいう。だから、原子力という文明のちからをどう操縦するかという意味では文明災だと震災復興構想会議の委員長はいっているようだ。
今、懸命になっているリーダーをこき下ろすのは構わない。でも、そのつけはあなたにくるということを肝に銘じておくべきだ。
わたしたちはあることのステークホルダーであり、その分野で腹立つことは一杯ある。でも、この国の国民として庶民大衆としてのステークホルダーである。だから、わたしたちは、リーダーをいじめ抜いてどんどんと短期間に最強の人物に品格のあるリーダーに鍛え上げなければならないのだ。
だから、どんどん激しく励ましの意味だと悟られないように、こき下ろすことだ。そのぐらいの厳しさ激しさがないと、きっと涙がでて止まらなくなる異常な事態なのだ。
それが、きっと私たちのリーダーの本気につながり、この国難を克服する指標になるのだと私は考えている。真剣勝負なのだ。たけみつでもタケヤリでもない。触れたら頸が飛んでいく真剣に勝負を挑んでいるのだから・・・・。
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