原子力技術は時代のアイドル
そんな時代の寵児というかアイドルというか。どっちも同じようなものだが、原子力はこの世の中を救う技術だと言うひとたちがいる。
原子力の平和利用といううたい文句はそういう時代の花形技術であり、それに携わるエンジニアはまさにスターであったのではないだろうか。
そして、すべての産業技術に共通しているのだが、中心となる技術のエンジニアや関連の科学者の倫理感が一番大切なのだ。そこにある危険性の把握は素人にはわからない。たとえば、プルトニウムは飲んでも排出されるから大丈夫なんていう「プルトくん」というキャラクターがでるPRビデオがあるようだ。
CO2を出さないから、クリーンなエネルギーだという変な説明が大手を振って闊歩していたのはついこの間までのTVの茶の間での出来事だった。だれも何も言わなくなった。原発は安全です・・・というのが、何かとても辛い感じになってきた。
海洋汚染で奥さんが心配していたら、ご主人はあんた海の大きさをしらないな・・・、すべて希釈されて問題はないんだよ・・・、とでもいうのが関の山だったけれども、そんなことももう言えない。なぜって、てこずっているのだ。簡単な封じ込め作業にどんどんと深みにはまっているのだ。最悪の事態とは、チェルノブイリでおこったことが起きることだろう。少なくとも原子炉は3基ある。そして使用済みの原子燃料はプールの中でまだ安定化していないのが4号炉だ。止まっていても怖い存在だ。
ようやく、使用済み核燃料の危険性が理解できたような気がする。あれでは、地震によって津波によってさらに危険になるように使用後も危ない存在でしかないのだ。それで、地中深く埋めてしまおうというコマーシャルへの賛同を求めるような宣伝があったのだった・・・。
電気はクリーンか。オール電化は正しい方向なのか。そうなったら、電気は電気だからクリーンとは言えない。原子力エネルギーに依存する発電システムは人類に大きな危険性をもたらす存在に変わりはないのだ。でも、どこかで誤解がある。
原子力船むつが放射能漏れを起こして廃船になったのは、まだ記憶にある。あれも結局は蒸気を利用した蒸気船だったのだ。プロペラを回すか、タービンを回すかの違いでしかない。熱源エネルギーなのだ。原子力とは、そうなのだ。
要は、たき火でお湯を沸かすというのとか、ガスでそうするとか、同じことなのだ。とくに、変わったエネルギー源ではないようだ。ただ、怖い存在だ。放射能はDNAを破壊する。それでもひとのDNAは回復修復する能力もあるので、そうなら問題はないらしい。でも、内部被ばくとかなると、甲状腺とか骨とかにがんを発症させるのだ。
原子力技術は、単なる機械とか、化学とか、工学分野だけの問題ではないのだ。そこには、危ないものを扱うための技術という分野が一番大事なように想うのだ。
それは、まさに複合的なものであり、原子力の専門家といっても、すぐにそのような巨大な複合技術の総合的な安全管理はできないということになる。数百人のプロたちが、おなじように原子力の威力を認識して、知恵を絞って初めて、そこに複雑なシステムをいかにシンプルに安全を維持するかという技術を確立させることができるのではないか。
やはり、そういう危険性を認識したうえで、立地条件をもう一度考える必要がある。
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