中国の外宣工作・・・
外宣工作とは、外交宣伝のための工作をするという意味である。
中国のこの工作活動が激しさを増している。
それは発展途上国全般にわたって行われているのだ。とくに、資源のある国々への工作活動は急激に増加している様子だ。
資源のない国々へは、もちろん違う視点からの外宣工作がある。島嶼国家など小さな国々に対しては国連など国際機関や国際会議における同調者を集めておくというりっぱな役目があるのだ。
対立軸での工作が多いように見える。
台湾との国交に関する外交的な圧力もひとつこの大きな流れのなかにあるのだ。
国内世論の操作なんていうことも、外交宣伝工作の重要なところであろう。
経済の発展は大きな格差を生んでおり、貧富の差がとくに社会不安をあおりたてているのだ。物価上昇が貧しい人たちの生活をさらに窮地に追い込み、その格差を拡大している。だから、国威発揚などの国際的な優位性確保が欠かせないのだ。
中国よりもずっと悪政を強いている北朝鮮の位置づけも国内対策としては大きな意味をもっているのだ。あんなに経済や政治の堕ちる国があるということが、大事なのだ。
すべて国内向けに上から目線の政策を外交ではとっている。まだ、北朝鮮の独裁政権よりは理解がありそうに見えるような位置づけにしてはいるようだが・・・・。本心はわからないのだ。
すべてにおいて強硬である。外交とは、妥協ではなく、強硬に出て打ち勝つことであるというのが基本的な譲れないもののようである。
メリットのあるうちは、下手にでる国家政策もある。しかし、もう下手にでることが必要ないとわかると手の裏を返すのだ。すごい早業のようである。
こういう強硬策に対するには、どんな手があるのか。
相手にしない。無視するなんていうことがひとつあることは確かだ。
それよりも、果たして現状を正しく理解しているのか怪しいと先方にわからせてやることだろう。
共通の経済圏で唯一の強国になることは、決して最善の策ではないと知らしめることだろう。地域経済が多国間で活発になることで、他地域との関係も相乗効果が表れるのだし、メリットは唯我独尊では決してないのだ・・・。
威嚇行動とか、なにかこれからあるべき方向と逆行しているのが、中国の外交宣伝工作の弱点のようである。
これは南北スーダンへの関与でも同様のことが言えそうだ。
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