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世界一大きな問題のシンプルな解き方

ポールポラックというひとが、ミレニアムの大きな開発目標である貧困撲滅について語った本のタイトルだ。

たしかに貧困を解決することは、簡単ではない。

先進諸国が国連が、国際機関が資金を集めてその問題に対処しているのに、現状はどうなのか。まったくなくならないのだ。問題がまるで一人で歩き回ってひろまっているような感じがする。

貧困はどこからくるのか。

それは、教育の問題が根底にあるともいう。だから、貧困対策には教育制度が重要視されてきている。

そして、健康と貧困が大きな問題だとも言われている。だから、健康な生活を送れるように支援するという方策が多くの地域で取られている。

果たして効果はあったのか。

貧困は目に見えるレベルで減少しているのだろうか。

答えはノーである。

なぜ、与えるだけの支援では何も残りはしないのだ。

いつもいつもすみませんと恐縮してばかりでないと、援助も続かなくなるなんていう心配もあるのだろうか。

すべて貧困支援は形づくりだけで、効果なんて上がらない雀の涙程度の資金での支援でしかない。その成果なんてだれも期待はしていないのかもしれない。

なぜなんだ?

なぜ・・・?

みんなそう想っているが、この世界一大きな問題の解決にこたえを見出したひとはいない。

ただ、ポール・ポラック氏の言には真実があるようだ。

お金がないから貧しい。では、なぜお金がないのか。

生きていくだけのお金は、貧困の現状では2ドル一日だとか。

これを10倍から20倍にするには、わずかな土地で市場原理を自覚した有利な作物栽培と販売の仕組みをつくることなんだという。

貧しいことを訴えるのに精いっぱいだった住民は、生活のお金を稼ぐために時間を使って分業していくことに手ごたえを感じているともいう。

BOPビジネスは、ついこの間までの日本の庶民への車の売り込み戦略のような感じではないのか。

庶民貧乏人の所得を倍増して、安い車を提供していくことで、大企業のビジネスになっているではないか。

貧乏人は将来の顧客である。

そこに間違いはない。

ともすると対象外と考えている庶民貧困層が実は宝の木なのだ・・・と気付かされた。そんなことまで、この著者は教えている。

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