幸福度という指標
貧困が世界の最大の課題であると言われて久しい。
ミレニアムの開発目標のひとつである貧困撲滅が、このごろ貧困層のビジネスとして脚光をあびつつある。そして、経済指標のGDP(国民総生産)ではなく、GNH(国民総幸福度)という指標が大事だと言われている。
国家や国民の幸せを考えるとき、為政者はどうするだろうか。
まず貧しさを追放したいと想うのではないか。
では何が貧しさを表わす指標なのか。それはお金であり、国民が稼いだ金額の多寡で貧困さを表わそうというものだった。
そして、貧しさを正確に表しているのかどうか定かではない指標の代わりに、国民がどれだけ幸せだと感じているかに焦点を絞り込んだブータンがあったのだ。
仏教国では輪廻という思想がある。
だから、この世とあの世で隔たりがないという考え方が理解しやすくなっている。幸せってなんだ?
この答えは、ひとの生き方にある・・・。
貧しさは清廉さを意味することが多いのも特徴ではないか。
奢らない、こびないこと、その他のへりくだった姿勢も、個のこころの強さを基礎としているのだ。
だから、道徳がひとの尊敬の基本にある。
幸福という指標について、我が国でも検討されているというものの、その基本的な個々のこころの強さがなければ、いくら指標を並べても幸せを感じとることはできないと、私は考えている。
そういう意味で、日本人はどんどん弱くなりつつあるのではないか。
弱さは強さと同じ物差しだと、私は常々考えている。
でも、貧しさと幸せが同じ物差しで測れるものかどうか、その基準の取り方が見えないのだ。
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