mamofish

再稼働の是非を県民投票で問うのは、妥当か、そうでないのか？

よくその意味がわからない。

県議会で否決された。与党多数党の自民系が反対していたという。たしかに経済界ではエネルギー問題をないがしろにして、日本経済の再生はあり得ないということだろう。

経済界は、原発が必要だという主張なのだ。

でも、個人レベルで考えると、いくら経済界の大物でも実力者でも、だれも欲しないはずだ。

孫子のために・・・という理由だ。みんなそうだと思う。

でも、社会経済のためには、目をつむって、再稼働せざるを得ないという結論だ。

立場で変わるものだ。

どっちがいいとか悪いとかいうのではなく、個人レベルでは反対だし、原発も安全に疑問のある状態ではとても賛成はできないということだ。いいも悪いもないのだ。

だが、かつての大々的な労働力の強制移住に絡むアフリカの黒人奴隷制度においては、どうだったのだろうか。

ひとを商品として扱う奴隷商人、そして砂糖産業、綿花産業に必要とする経済的な枠組みの中で、1500年から1800年代まで約1250万人のアフリカの黒人捕虜が奴隷として強制的に移住させられた。この事実を、今はだれも「そんなバカなことを・・・」と断定する。でも、当時は、産業界、経済界、政治の世界でも、当然のこととして、人権問題にもならなかった・・・のではなかったか。

いや、もちろん内部での批判から、多くの疑問がだされ、最終的には禁止、違法へと国際世論は急いだのだが、その全廃、国際世論の了承を得るまでには、多くの偏見がのこった。

いろいろな社会の仕組みが、経済的な理由で、資本投資の理論で片づけられないというのは、いつの世でも同じではない。

経済や社会が果てしなく無限に発展するというシナリオが、まちがっているのではないか。私利私欲が公益を虐げることが、よく見られる。

アラブ・中東での「春」騒動は、まさにその代表的なものではないのか。

国民主権。

この言葉を、私たちは改めて吟味しなければ、これからの世の中に生きて貢献することは不可能のようだと悟るべきだ。

静岡県の県民投票にも、そんな仕組みが見え隠れする・・・。