儲かる漁業・・・
小規模沿岸零細漁業・・・。
これってなんだろうか。
儲かる漁業とは、大資本をつぎ込んで、一大優良漁場で高価格の漁獲物を得て利益をだすことだ・・・って想ってはいないか。
沿岸の小規模で零細な漁業は、風前のともしびではないか・・・と思ってはいないだろうか。
だが、漁業資源が豊富な限り、その許容範囲内で漁獲を続ける限り、決して飢えに苦しむ必要はない。
小さな地域でもそこで自給自足が成り立つ背景がある。
そんな小地域がいっぱいあるのが、世界でもある。
少量の漁獲を世界各地の資源のほんのちょっとをとって地域にもたらすことで、この70億の世界の人口を養うことができるのだ。
少量を多数の零細小規模漁業者がとって、小地域の住民に提供しているのが、もともとの漁業の姿であったはずだ。
一網打尽ではない。
必要な分を自然の恵みのごく一部分をいただくという姿勢でいいのだ。
小規模で零細な漁業とは、とても利巧な漁業である。
自給率100%である。そんな小さなコミュニティが世界中にあふれれば、フードマイレージの無駄を省くのは当たり前のことになる。
子サバを日本の漁師がとり、安い価格で資源の枯渇を招く一方で、ノルウェイの漁業者は親魚を十分に残して3歳魚以上を漁獲し、日本に高く売る。なんの加工もなしに冷凍するだけで日本市場は大喜びして飛びつく。
そこに儲からない漁業の典型的なモデルがある。
みんな知っているが、だれもそこに鈴をつけようとしない。
だって、今とらないと漁師は収入がなくなる・・・という。それなら仕方がない・・・と取り巻きはうなづく。策がなさすぎる・・・。
おかしい。
儲からない漁業を実践しているのだ。それでいいと自虐的にいうひとはいない。みんな知っていて俺は関係ないというそぶりをしているだけなのだ。
水産物の需要はどんどん増しているのだ。
いい漁場は近くにある。遠くへ大きな船をつかっていく時代はもう終わったのだ。
儲かる漁業とはなにかを、この辺で実践してはどうだろうか。
儲からない漁業のポイントは、低価格、低収入、資源悪化、輸入による国内市場の充足・・・ということだろうか。それでは、後継者はだれも手を挙げないだろう。ひとも育たないだろう。関連産業ももうお役御免となるだろう。
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